検疫終了、そして我が家へ (04.22.2000)


昨日で14日間のルビーちゃんの係留検査期間が終了しました。
今日は晴れて輸入検疫を終え、ルビーちゃんを受け取ることが出来ます。
猫の引き渡しは、係留施設ではなくて、
再び成田空港、貨物地区内の検疫所で行われます。
通常、猫を検査に預ける時に渡した場所で、
引き渡しも行われるそうです。
昨日のうちに、係留施設に電話をして、時間の打ち合わせをしました。
今日、午前10時に検疫所で待ち合わせる事になっています。

昨日、一昨日と関東は雨模様の空でした。
ルビーちゃんの大きなキャリーを運ぶのに、雨では大変です。
でも、今日は快晴、お天気までが味方してくれているようで、
うきうき、楽しい気分です。

電車の乗り継ぎの都合もあって、
少し早い目の午前9時30分には、検疫所に到着しました。
検疫所のカウンターの前の椅子で待たせて頂くこと、しばし、
土曜日のせいなのでしょう、
今日は検疫所の担当官の方が、一人で対応していらっしゃいます。
時々、書類を持った人が出入りし、書類を提出したり、
スタンプを押してもらったりしています。

10時10分位前に、ドアが開いて、ルビーちゃんを面会に行った時に、
写真を下さった飼育管理会社のスタッフの女性が
ファイルを小脇に抱えて、入ってきました。
前に一度お会いしただけなのに、同性の気安さからか、その方の人柄なのか、
「あら、その節はお世話になりました。」
と、自然と親しみを持った挨拶の言葉が、出てきます。
その方が、検疫官に何か書類を提出すると、少しして、
検疫官の方が”狂犬病予防法に基づく動物の輸入検疫証明書”を出して下さり、
一度検査室の方で、車で乗り付けたルビーちゃんをキャリー越しに観察します。
キャリーの中のルビーちゃんは「なに?」って顔をして立ち上がって、
中で2、3回くるくる回って見せます。
「はい、問題ありませんね。これで検疫は終わりましたよ。」
と検疫官の方が言って下さりました。バンザーイ終わったと言いたい気分です。
いただいた証明書のサインを見ると D.V.Mとあります。
この方も獣医さんなのですね。

そして、最後にもう一度税関にこの輸入検疫証明書を持って行きました。
係留所のスタッフの方が、
「私は知っていますから、一緒に行きましょう。」
と言って下さり、税関まで同行してくれました。
途中の廊下の椅子とテーブルが置いてある一角で、
係留中の飼育管理費の精算をしました。
なか、まるまる14日間の係留ですから、15泊16日ということになるので、
2500円×15日=37500円
それに空港内輸送費が往復で3000円
計40500円 
必要でした。
その上に、私達はFIP検査を追加でお願いしたので、
その費用は4000円
これは、私達の猫の主治医をして下さっている動物病院の料金と同じ金額でした。

税関の手続きは、今度は直ぐに終わりました。
輸入検疫証明書を渡すと、4月7日の時点で税関に渡しておいた
AIR WAYBILLに”許可”のスタンプを押した物を手渡していただきました。
が、しかしここでもまた、今日は土曜日なので、時間外手数料が必要で、
覚悟はしていましたが、例によって臨時開庁申告書を書き、
7800円の印紙を買いに、
合同庁舎の斜め向かいにあるコンビニエンスストアに行きました。
これら全ての手続きが時間内に行われれば無料なのに、
私達の場合は、かたや平日の5時以降、そして今日は土曜日と、
全ての税関の手続きに、時間外手数料がかかり、
7800円×3=23400円
が、余分に必要となった訳です。
なかなか、侮れない金額です。
もう、臨時開庁申請書なんて、大嫌いです。

こうして、無事に全ての手続きが終わりました。
とても嬉しくて、顔がほころんで来ます。
「ルビーちゃん良かったね、これでうちの子になったんだよ。」
と、思わず話しかけてしまいました。
帰りは飼育管理会社の方が、親切に成田空港のビルまで車で送って下さいました。

途中色々お話をうかがうことが出来ました。
3月は係留所は、海外赴任から帰っていらっしゃる方々が連れて来る猫で、
混んでいて、忙しかったそうです。
9月頃は外人の方が赴任していらっしゃる時期なので、
そのころも、混むでしょう、ということでした。
今は、それほどでもなくて、20頭位預かっている、との事、
思ったより多い頭数なので、少し驚きました。
「この種類の猫ちゃんは、最近人気なのですか?」
と聞かれました。
「ショップではあまり見かけませんが、
キャットショーでは、沢山いる人気猫です。」
とお返事し、「他にもメインクーンが係留されていたのですか?」
と聞くと、日本に来たアメリカ人の方がペア連れていらして、
○○ちゃんと××ちゃんと言う名前で、
一つの部屋で一緒に検疫を受けているのだそうです。
そうやって、ペットも家族の一員、
大切に任地に連れて来られるのだな、と想像すると、
同じ猫好きさんなんだな、と嬉しくなりました。

ルビーちゃんのキャリーはとても大きくて、小さな犬小屋程もあります。
きっと、Roxannがルビーちゃんの長旅を思いやって、
選んだのでしょう。
電車に乗せて運ぶのはとても大変でしたが、
そんな苦労もなんのその、
駅から家まで乗ったタクシーの運転手さんに、
なんで、猫にそこまで大きな入れ物を使うのか、
もっと小さいのにすれば良いじゃないか、
と、嫌みを言われたのも、気になりません。
だって、アメリカから長い時間飛行機に乗って
運ばれて来たのだから、と威張って運転手さんに言い返しました。

うきうきした気分でルビーちゃんを連れて
家にたどり着いたのは、お昼頃でした。
さあ、ルビーちゃん新しいあなたのお家よ。
お腹空いたね。お昼ご飯を一緒に食べようね。


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