ルビーちゃん無事到着 (04.07.2000)
ルビーちゃんが乗った飛行機は午後4時到着予定でした。
もし、大幅に飛行機が遅れでもしたら、
その日のうちに検疫や通関といった手続きを終えることが
出来なくなるかもしれません。
はじめ,もう一つ早い便を計画していたのですが、
その飛行機には動物は乗せられないとの事で、
私達には選択の余地がなかったのです。
インターネットのUAのホームページに行けば、
リアルタイムで飛行機の運航状況を知ることが出来ます。
私達が家を出る前に調べた時点では、
ルビーちゃんの乗った883便は、時間通りシカゴ空港を出て、
成田に向けて飛行中でした。
若干遅れ気味で、到着予定時刻は4時25分となっています。
どうぞこれ以上遅れないでねと、祈るような気持ちです。
私達は前もって用意出来ることは済ませておこうと思い、
空港に2時半頃には行けるよう、家を早い目に出ました。
各航空会社のカーゴの荷物を受け取る窓口、
検疫所、税関といったお役所の支所は、
全て,成田空港の貨物地区
というところにあります。
空港第2ビルで電車を降りて、検問所を抜けた所の柱に、
貨物地区とかいて矢印が付いた表示がありました。
その表示に従って、空港の建物から外に出て、
駐車場を抜け、大きな道路を渡ると、
そこが貨物地区で、その中に官庁合同庁舎という建物があります。
その建物の一階に検疫所があり、
さらに上の階には色々な税関の窓口があるのです。
私たちはまず、動物検疫所へ行って、
猫がもうすぐ到着することを告げ、
遅くなるので前もって書類の書けるところは書いておきたいと、
お願いしました。
担当官の方が親切に教えて下さり、
狂犬病予防法に基づく動物の輸入検査申請書を記入しました。
そして、これからの大まかな流れを説明して下さいました。
そして最後に「頑張って下さい。」と言われました。
どうも、個人で手続きする人は、珍しいようです。
時間はまだかなり早かったのですが、
次に私たちはUAのカーゴの受け取り窓口に行ってみることにしました。
行く道すがら、このまま猫を受け取り、検疫所に立ち寄らないで、
さっさと家に連れて帰ったら、どうなるのだろうと、冗談を言い合いながら、
5分程の道のりを歩いて行きました。
UAのカーゴの窓口で応対して下さったのは、
お髭の、おしゃれな感じの男性でした。
猫の話をすると、もう既に猫が運ばれて来ることの情報が入っていたらしく、
はいはいお待ちしていました(とは言いませんでしたが)、
というような雰囲気で、さっそく、飛行機が遅れていることを告げ、
さらに、カーゴを降ろしてコンピュータ処理がお終わらないと、
こちらには出てこないので、出来るだけ早くするよう努力はしますが、
少し時間がかかります。と言うことでした。
また、「検疫所まで猫を運ぶのは、こちらの係りの者が猫を持って同行致します。
手数料がかかりますが、通関が終わらないうちは、お客様が運ぶことは、
禁じられていますので、御了承下さい。」とのことでした。
なるほど、持ち逃げは出来ないシステムになっているのですね。
そして、「まだ時間が早いから、4時半頃にもう一度こちらに来て貰うこととして、
先に税関に行って、書類等準備なさっていてはどうですか。」
とアドバイスして下さいました。
そこで、私たちは再び合同庁舎に戻り、
今度は税関相談官という役目の方に教えて頂いて、税関の窓口に行きました。
4時半着では、手続きは5時を過ぎるだろうから、
時間外手数料がかかります。それを税金で納めて頂かなければならないので、
印紙を7800円x2組用意しておいて下さい、と言われました。
さらに係留所へ運ぶための許可書類が必要なので、
その用紙を一階の用紙売場で3部(100円)買っておくようにと指示されました。
せっかく平日に受け取りに来たというのに、
7800円x2=15600円は予定外の大出費でした。
そうこうするうちに、4時過ぎとなりました。
わくわくしながら、UAの窓口まで戻ります。
ソファーで少し待っていると、
「おっ、タッチダウンしたな、」とモニターをみながら、
先ほどの男性が、独り言のように、
もしくは私たちに聞こえるように(?)言っています。
そうか、無事着陸したかと、私たちはホッとしました。
驚いた事に、それから10分くらいで、
「猫が出てきましたよ、」とカウンターごしに、
大柄な美人の、もう一人の受け付けの方が
教えて下さったのです。
着陸しても1時間くらいはかかるだろうと、覚悟していたので、
こんなに早く運ばれて来ようとは、思ってもみませんでした。
嬉しい限りです。
指示された場所に行ってみると、
大きな紺色のキャリーが見えます。
「あ、あそこだ!」と私たちは、嬉しくてたまらず、
「ルビーちゃーん!」と口走りながら、かけ寄りました。
ルビーちゃん無事到着です。
キャリーをのぞき込むと、ここは何処なの?って、不安な表情で、
ルビーちゃんがこちらを見ます。
目をまん丸にして、少し恐がっているようです。
ステキなヘッドをした子です。
そのヘッドの大きさからすると、私たちが想像していたのより、
かなり大きな女の子かもしれません。
こんにちは、可愛いルビーちゃん、
長旅ごくろうさま、
どうぞ、私たちと仲良くしてね。宜しくね。
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