【11月20日】

 ショー会場のローズバートルホールはホテルのすぐ斜め前にあります.奇抜な棟が4本立った展示場です.ここのAとBブロックを使ってショーが開催されます.猫は連れずに,まずは7時の受け付けに行きました.受け付けといっても,名前の書いてある封筒を受け取るだけです.その中に出陳者のシールがあって,これを体のどこかに貼っておけ,ということらしい.バンタローのエントリー番号は718番.今までこんな大きな番号には出会ったことがありません.すごい出陳数!猫種ごとに天井から表示板が下がっていて,その下にベンチングケージが置かれていました.早速ケージにカバーをセットして,ホテルに戻りました.このケージ,サイズがダブルサイズで,シングルで使う時には,真ん中の仕切をセットする,というものです.シングルでは使いにくいなぁ.サイズは日本のより,10cmくらい高い感じでした.

 ホテルにもどってLilly'sでゆっくり朝食を食べて,バンタローをぴかぴかにとかして,ショー会場へ.出陳総数1200頭以上!これをオールスペシャリティーで12人のジャッジが審査するんです.といっても,3日間で猫は6回の審査です.リング1,2,3,4,11,12がキツンのスペシャリティーリング,リング5,6,7,8,9,10がチャンピオンシップとプレミアシップのスペシャリティーリングです.ロングヘアーのチャンピオンシップのエントリー数は以下の通りです.

American Curl LH   	 5
American Curl SH 	 3
Birman   		13
Exotic   		12
Maine Coon Cat   	34
Norwegian Forest  	 5
Solid Per  		14
Silver/Golden Per 	13
Shaded/Smoke   	 	 1
Tabby Persian   	 7
Particolor Persian  	 6
Calico/Bicolor Per 	12
Himalayan Per  		15
Turkish Angora   	 4
Turkish Van   	 	 5

  TOTAL                149

 これがキツンだと,メインクーンが48,ノルウェージャンが17,ソリッドペルシャが32など,合計ロングヘアーキツンが276頭.すごいですねぇ.

 初日はKitty Angell, Vicki Nye, Gary Veachによる審査でした.驚くべきは,日本と違って,ブラウンタビーのメインクーンがたくさん出陳されていて,これが圧倒的に強いこと.さらに驚くことは,1頭だけ出ていたブラウンパッチの女の子がとても強かったことでした.この709番のパッチの子の持ち主は,前シーズンのCFAベストメインクーンのブリーダーの方で,優秀な猫をたくさん持っていらっしゃるようです.結局最終的にこの女の子がメインクーンのショー全体のベストブリード,ブラウンタビーの男の子がセカンドブリード,日本から参加したKさんのブラウンタビーの男の子がサードブリードとなりました.

 面白いのは,猫がタイトルに関係なく審査されるということです.たとえば,ブラウンタビーアンドホワイトの雄(バンタローのカラークラス)では,オープンもチャンピオンもグランドも,いっしょに審査され,1〜7番までの順番がつきます.CFA会長のD. Williamsはこの方法が審査を短縮するのに良い方法だと言っていました.しかし,そうでしょうか?ウィナースをどれに付けるべきか,ベストチャンピオンをどれにやるべきか,ややこしくて,クラークの仕事がたいへんだと思います.初日のバンタローは,黄色のリボンさえ取れません.4番の紙の札が2回つきました.惜しい!

 昼食はショー会場のスナック屋.ポテトフライがやたら多い.ショー会場には猫グッズの店がたくさん出展していて,私は頼まれていた餌入れ5個とコーム4本を買いました.コームはメーカーと番号を控えていったので,間違いなく買えましたが,ステンレス製でケージにかける餌入れはサイズがわからず,小さいのを買いました.猫じゃらしが3本1ドルだったり,とにかく日本とは比べ物にならないほど安い!

 夜は私たちのクラブの他の方々はブリードカウンシルの会議に参加.私たちとメインクーンの飼い主のSさん(出陳はしてない)はさぼって[有名なバーベキューレストラン]へ行こうとタクシーに乗りました.タクシーの運転手はアラブ訛りの若いおにーちゃん.名刺をくれました.そのバーベキューレストラン,あまりに昼間のスナック屋と雰囲気が同じだったので,妻とSさん,[これは思っていたのと違う]と泣き出しました(うそ).

 別の店にしよう,ということになり,35セントで公衆電話からさっきのタクシーを呼び出し,ホテルのガイドブックにあったフランス料理店[TATSU]に向かいました.これがカンサス州のほうにあって,遠かった.運転手は[さっきの店はいい店だ,どこが気に入らない]と言うし.道は途中でわからなくなるし.でも,運転手が結婚して酒をやめたなんて話をしてくれているうちに,やっとTATSUを見つけました.

 エスカルゴ,ビーフのスープ,子牛肉,スズキ,ラズベリーソースのアイスクリーム,コーヒー.量が多いと思い,二人分のメインディッシュを3人で取り分けて食べました.苦労して行った甲斐があり,このレストランは素晴らしかった.メニューもサービスも店の雰囲気も.後で,日本人のフロア担当の女性が話をしに来ました.妻に[以前いらっしゃいましたっけ?]と日本語で話しかけました.UK(カンサス州立大学)の先生の夫人に似た人がいたそうです.実はこのレストラン「たつお」さんという日本人が経営していて,それで「TATSU」という名前なのだそうです.少しカンサスの様子についてのお話をしました.帰りは三度,Atlas Cab のNoor氏のタクシーでホテルまで戻りました.大冒険でした.でも,なんでカンサスまで来て,フランス料理なの?