5才のメインクーンの男の子レオ君(仮名)が、大動脈血栓寒栓症という病気で亡くなりました。
飼い主のFさんが、私たちのサイトのHCMに関する記載を読んで下さり、レオ君が血栓症を起こした原因はHCMではないだろうかと、メールを下さいました。 レオちゃんはHCMと獣医さんに説明された訳ではないようですが、”心臓の障害からくる血栓症”という診断だったそうです。HCMが引き起こす主な症状は、突然死と、血栓症です。なので、レオ君の闘病記録は、HCMという病気の悲惨さを私たちに教えてくれる例となるでしょう。

若くして逝ってしまったレオちゃん、それを必死な思いで見守り、看取ったFさんのお気持ちを思うと、 せめて、このことを皆様に知って頂いて、参考にしていただきたいと思うようになりました。

私は、自分のサイトを猫の遺伝病の告発サイトにしたいわけではありません。単に、メインクーンに魅せられた者同士として、 この素晴らしい猫たちが、健康で生き生きと生きて、飼い主を楽しませ、天寿をまっとうしてもらいたいと願っています。そういった願いを込め、メインクーンのジーン・プールの中のHCMの頻度を減らすことに少しでも役立てばと言う思いで、Fさんの許可を得て、頂いたメールの一部を掲載させて頂きました。Fさん、ありがとうございました。そしてレオ君のご冥福を。。。

初めてメールさせていただきます。 HCMについての記述を拝見し、突然なのですがご相談させていただきたく、 メールさせていただきました。 メインクーンのレオとアメショーのチャコを2000年より飼い始め、 先週、メインクーンのレオが5歳で亡くなりました。 大動脈血栓寒栓症という病気とお医者さんからは診断されていました。 メインクーンのかかりやすい病気として心筋症があるということを なんとなく耳にはしていて、亡くなった後に気になって調べていたところ、 貴ホームページにヒットし、大変参考になりました。 拝見して、やはり、れおは心筋症が進行しての血栓だったのだと確信しました。

「Jan Prockからの手紙」にあるように、本当に苦しんで苦しんで逝ってしまった ので、二度とこのような苦しい思いを他の猫にさせてほしくない、という思いで いっぱいです。

<<<中略>>>

少々長くなりますが、レオの症状を説明します。

れおは先月2月13日夜、帰宅すると倒れていました。 後ろ足がくたくたになって、はあはあと荒い呼吸をしていました。 救急病院でみてもらい、そのまま一週間入院。 心臓の障害からくる血栓が後ろ足の股の付け根あたりにでき、 肺に水がたまっていてこのようになったとの説明。血栓を取り除く手術は 危険が伴うため、心臓、あわせて機能が低下している腎臓の働きを良くする 投薬を朝晩続けていくことになりました。

しかし、その後3月8日また呼吸困難になり、1日入院。なんとか乗り越えました。 そして3月22日夜、帰宅するとまた倒れていました。 救急病院でまた注射をうってもらいましたが、後ろ足は壊死状態、前足も冷たく なっていて、また肺に水がたまっていて、体温は測定できないいほどに低下。 いつ呼吸がとまってもおかしくないとの説明をうけ、自宅につれかえりました。 利尿剤を注射したので、肺にたまっている水が尿として出れば好転するであろう、 とのことでしたが、出ませんでした。 口を開けて、荒い息をあげて、普段声を出して鳴くこともなかったレオが 叫ぶような声を何度もあげました。 私は側で見守るしかありませんでした。 そのような状態が帰宅した夜8時半から4時間続きました。 最期は前足をバタバタさせて、本当に苦しそうに息をひきとりました。

これほど苦しむのであれば、自宅に連れ帰る前に、安楽死を選択した方が 良かったのだろうかと考えてしまいます。

もう1匹のアメショーのチャコがいてくれなければ、立ち直れなかったかもしれません。 あの最期の光景はいつまでも目に焼き付き、かわいそうでなりません。 でもまたいつの日か、れおのようなメインクーンと一緒に暮らしたいと 願ってやみません。 と同時に、二度とあのような苦しむ姿も見たくないという気持ちです。

<<<後略>>>